Vol.2 1995
2月17日、午前5時46分に関西を襲った震度7の烈震。ニュースを知った元春は、急遽 、ファンクラブ兵庫地区の加入者をチェック。最も被害が大きい兵庫県のファンクラ バーに、いち早く、お見舞いと励ましの便りを送った。一枚一枚みなさんの無事を祈 り、兵庫県のファンクラバーの元へ届くようにとの願いが込められたメッセージだっ た。また、大阪のラジオ局FM802から、被災者の方々へ向けてはげましのメッセージ を募集との旨を受け、元春はさっそくふたつのメッセージを送った。その内のひとつ は、詩の形式が取られ、現地で献身するボランティアたちを励ます内容となった。
* ハートランドからの手紙#86
* ハートランドからの手紙#87
現在、インターネットに元春ファンページを設置しようというプロジェクトが進行中 。このプロジェクトは、インターネットに詳しい元春ファンの有志たちによって構成さ れている。インターネットとは、世界中を網の目のようにカバーする、国際コンピュ ーター・ネットワーク通信のことだ。先日の阪神大震災の際も、このインターネット を通じての救援活動が話題になった。インターネット(INTERNET)という言葉の意 味は、まずINTERはInternationalやInterfaceのInterと同様、「間をつなぐ」、と いう意味。そしてNETは、NetworkのNet。つまりコンピュータのネットワーク間を つなぐもの、という意味だ。このネットワーク同志が世界中につながっている為、瞬 時にして国際的に様々な情報を手に入れることができる。この情報は「ホームページ 」 と呼ばれるところから得ることができ、インターネット上で情報サービスを行ないた い場合は、自分達の「ホームページ」を作り、どんな情報を提供しているかを紹介す るのだ。現在進んでいる「元春ホームページ」とは、まさに元春情報をインターネッ ト上で紹介するという新しい試み。アーティスト情報はもちろんのこと、画像や音声 を使って、立体的に元春の活動を伝えていくものになるだろうとのこと。「元春ホー ムページ」の公開は3月中に予定されている。
硬質なロック評論で知られる山本智志氏が、94年サークル・ツアー、解散コンサート となった横浜スタジアム「Land HO!」を完全ドキュメント。日本のロック・ジャーナ リズム最良の精神を持って、この著作「ワン・フォー・ザ・ロード」は、ファンなら ずとも読みごたえのある一級のドキュメント・エッセイとなっている。360ページに およぶこの本書は、ツアー中の貴重な写真多数を収録するとともに、「ザ・サークル ・ツアー」の全公演曲目リスト、およびディスコグラフィ等を併録。「佐野元春ウィ ズ・ザ・ハートランド」のツアーの様子をジャーナリストの視点からまとめたものだ 。 「ロックバンドのツアーでは、どんな事が行なわれているのか、それをまとめてみた かった。」と、著作の動機を語る山本氏。1993年10月9日、渋谷ストリート・ライ ヴから94年9月15日、横浜スタジアム「LAND HO!」まで、約一年間続いた同行取材 からまとめられたこのドキュメントは、よくありがちな、ファン向けの本とは一線を 画した内容となった。 コンサート・ツアーという、国中を演奏して回るミュージシャン達の、またもうひと つの日常。あわただしい出会いと別れのくり返し。期待と不安、消耗と蓄積、焦燥と 安らぎ、孤独と解放のなかで、移動し、泊まり、ステージに身を焦がし、眠り、また 次の街へと向かう。本書「ワン・フォー・ザ・ロード」。解散にまつわる様々なドラ マと真実。ここに記されたツアーの記録は、佐野元春とバンド、ロード・クルー、そ して、その夜のためにチケットを手にしてくれたオーディエンスとの間に取り交わさ れた、ある約束の記録でもある。 2月発刊 出版元:大栄出版価格:\1,600
横浜スタジアム「LAND HO!」関連のニュースです。一部でインフォメーションが流 れていたものの、詳細が決まっていなかったライブビデオの発売が決定した。タイト ルはズバリ「佐野元春 with THE HEARTLAND ---They called the band 'THE HEARTLAND'」。14年活動を共にしたバンド名をそのままタイトルにしたこのビデ オはダブルカセット、つまり2巻組(60min./60min.レーザーディスクも同時発売) になるとのこと。期待度も満点だ。さてその内容を簡単に説明しよう。
「Vol.1 The Circle Tour(日本武道館ライブ)」
4月24日、日本武道館でのライブの模様から9曲をセレクト。以前NHK-BSで放送
され、ビデオ化の要望が特に多かったこの日のライブは、元春も「サウンド、パフォ
ーマンスとも最高の出来!」とコメントをするほど。一度は放送に使用してしまった
ので、今回の商品化は見送られそうになったものの、元春の強い希望もあり、リエ
ディットすることで実現した作品だ。つまり放送を見たからと言って見逃してはいけ
ない。新たに未発表のカットなどが挿入され、そこには元春とメンバー、そしてそこ
に居たオーディエンスとの「武道館」という限られた空間で交わされた交流が記録さ
れている。
「Vol.2 Land Ho!(横浜スタジアムライブ)」
横浜スタジアム「LAND HO!」のライブからセレクトした構成。当日会場にセットさ
れたカメラ台数は9台。これは通常のライブフィルム撮影からするとかなりの台数だ
。
フィルム・スタッフ側の「このライブを日本のロックシーンに残したい」という強い
熱意もあり、全編16mmフィルムを使用。あのスケールの大きい横浜スタジアム・ラ
イブの模様があますところなく収録された。
さてその内容は、「ガラスのジェネレーション」から始まって「新しい航海」まで
、
全12曲。元春、ザ・ハートランド、オーディエンスたちの表情を追って、この9月15
日という一日をドキュメント形式で構成している。ステージ上の演奏中はもちろん、
楽屋やリハーサルでのメンバーの表情も多いという。
ファンとしてはできれば全編を収録して欲しかったが、元春とハートランドとのフ
ァイナル、そして聴き手の私達を含む成長の過程がここに記録されたことの意味は大
きい。
1980年の元春デビューから現在に至るまでオフィシャル・カメラマンとして元春の 活動を撮り続けてきたカメラマン「岩岡吾郎」。メンバーの中には様々な作品のクレ ジットで目にしている人も多いと思います。その岩岡吾郎氏による写真集が11月30日 に発売されました。この写真集のタイトルは「RE-MEMBERS」。サブタイトルとして 「十人目のハートランド」と名付けられたこの写真集はデビュー当時の新宿ルイード か ら横浜スタジアム「LAND HO!」まで、またライブ・ステージだけでなく、オフ・ステ ージ、レコーディング風景、ニューヨークのスナップなど、未発表写真も数多く含ま れているという。豪華ハードカバー装丁。是非書店に行って手にしてみよう! ●タイトル:佐野元春写真集「RE-MEMBERS」●発行:TOKYO FM出版 ●価格:2,800円
12月3日(土)4日(日)と渋谷パルコPart3では画期的なイベントが行なわれた。 「Beat-titudeー新たなる言葉の復権にむけて」とタイトルされたこのイベントでは 、ビート文学へのイントロダクョンとして、スライドレクチャー、映画上映、ポエー トリーリーディング、そしてコラボレーションが行なわれた。 この企画が元春に持ち込まれたのは初秋の頃、サンフランシスコ在中の友人から話 を受けた時から始まった。言葉の力を信じて多くのビート詩人たちとの交流を暖めて きた元春。 時を同じくして雑誌THISでも同じテーマを扱っていたこともあり、まさにグッドタ イミング。元ドアーズのキーボドリスト、レイ・マンザレク、映画「ラスト・ワルツ 」にも出演していたサンフランシスコ詩人マイケル・マクルーア、ジャック・ケルアッ クとの共演で知られるミュージシャン、デビッド・アムラム、そして佐野元春らが出 演。現在、アメリカ都市部にムーブメントとしての広がりを見せている「ポエトリー・ス ラム」が東京で実現した。この模様はスタジオ・ヴォイス(2月号)、THIS(Vol.2)に掲載の予定。