ハートランドからの手紙#119
掲載時:2000年4月
掲載場所:ファンクラブ会員へ宛てた20周年感謝メッセージ
掲載タイトル:「ティーンだったあの頃とはまた違うやり方で」

親愛なるファンクラバーの皆さんに

こんにちは。佐野元春です。みなさんお元気ですか。
今の気持ちを伝えたくて手紙を書いています。

20周年アニバーサリー・エディションを手にしてくれた君。
20周年アニバーサリー・ライブで声援を送ってくれた君。
20周年アニバーサリーにかかわらず、応援してきてくれた君に、
僕は何と言えばいいんだろう。

昨年のバースデイ・ライブから今日まで届けられたみなさんからのたくさんのメッセージを
しっかり胸にしまいました。

僕が活動20年経ったということは、
つまり、君もそれだけ時を重ねたということ、だね?

見えない場所で闘い続けている君に。僕は唄う。
リミットまで辛抱強くしている君に。僕は唄う。
パートナーを見つけた君に。僕は唄う。
家族ができた君に。僕は唄う。

君からのおめでとうは、僕からのおめでとうでもある。

20周年アニバーサリー・ツアーを振りかえって、
一緒にお祝いできたことがほんとうに心からうれしかった。
そして心暖まる有形無形のプレゼントを、ありがとう。

しかし、できることなら、全国もっともっと多くのファンのみんなの前で演奏したかった。
もっともっと長く朝が来るまで演奏したかった。

ここしばらく、行っていない街がある。
いつかまた、その街で待っていてくれるファンの前で思いきり演奏をしたい。

たとえファンがひとりになっても、声が枯れても、
僕自身が続くかぎり、僕はライブをやめない。

君のために、良い曲を書きたい。
その曲が、君以外のひとびとにもしっかりと届くような、
そんな唄をうたっていこう。

ティーンだったあの頃とはまた違うやり方で。
僕はまた、学び始めている。

君と一緒に、
君と一緒に。

だいじょうぶ。僕らは恵みの音楽の暖め方を知っているから。

ダイブして転んで笑って連絡を取りあおう!
レコードで、ライブで、ネットで。

またすぐ近いうちに会いにいくよ。

HA!


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