ハートランドからの手紙#144
掲載時:2002年6月
掲載場所:ファンクラブ誌(vol.93)とMWSニュースレター
掲載タイトル:「SOMEDAY Collector's Edition」リリースに寄せて

こんにちは、佐野元春です。

'83年の作品「SOMEDAY」のリリースから20年、このアルバムの曲が、聴き手の皆さんの想い出とともにあったことの幸運を、心から感謝したいと思います。

混迷の時代にあって、ソングライターとしてどんな曲を紡ぎ、何を歌っていったらいいのか迷うとき、僕の原点とも言えるこのアルバムに立ち返ることがあります。

オトナが「立て」といえば座るし、「座れ」といわれれば立つといった具合の反抗的な10代の頃、僕は、親とか先生にとっては、取りつくしまのないとんでもない子供でした。

この「SOMEDAY」というアルバムは、そんな、僕のハスッぱな10代の頃の想い出がいっぱい詰まっているアルバムです。

願わくば、このアルバムが、あの頃の自分と同じように悪戦苦闘している今のティーンネイジャーたちにも届くことを。

また、このアルバムをリアルタイムで楽しんでくれた世代のみなさんとは、'We are all growing up'. というスローガンを、ほがらかに、高らかに、そして誇りをもって分かち合えることを。

ありがとう。

2002. 6月
佐野元春


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