Moto's Wire INTERVIEW | File 05

大森隆男 Portrait 大森隆男

Interviewer : 吉原聖洋

取材協力:長谷川博一、PRO-WRESTLING NOAH ─佐野元春との最初の出会いは?

大森 僕は出会ったのが遅いんですよ。最初はビデオでした。大学4年生のとき、居酒屋でバイトしていたんですけど、その店ではいつも店のレーザーカラオケで佐野さんの“タイムアウト・ツアー”のライヴ・ビデオ(『LIVE<TIMEOUT!>'90』)を流していたんです。そのビデオで佐野さんの魅力に気づきました。それまでにも何曲かは聴いたことがあったんですけど、本格的に聴き始めたのは、それからですね。

─ということは音楽だけじゃなくて……。

大森 ええ。音楽だけじゃなくて、ライヴのヴィジュアルも含めて、カッコいいな、と思ったんです。それからはずっと佐野さんの音楽に励まされてきました。プロレスラーになるための修行時代のいちばん辛い時期にも佐野さんの曲に励まされて、そのおかげで乗り越えることができた、と思っています。

─佐野の音楽からパワーをもらったわけですね。

大森 そうです。不思議なんだけど、元気なタイプの曲を聴いても、それとは正反対の傾向の曲を聴いても、「俺も頑張ろう」って思えるんですよ。たとえば落ち込んでいるときに「情けない週末」を聴いて、そのおかげで乗り越えられた、なんてこともありました。

─以前に大森さんは「シー・ファー・マイルズ」をご自身の入場テーマ曲に使われていましたね。

大森 はい。ライヴで聴いて、すごくいい曲だったので、無断で使わせていただきました(笑)。佐野さん、すみません。

─いや、本当はいけないことかもしれないけれど、それについては佐野もちょっとうれしそうに話していましたよ。「僕の曲を入場テーマに使っているプロレスラーがいるんだ」って(笑)。

大森 ありがとうございます。そう言っていただけると、うれしいです。本当に佐野さんの音楽には助けてもらっていますから。

─大森さんはライヴもよく観ているそうですね。

大森 最近は忙しくてなかなか行けないんですけど、全日本プロレス時代はよく行ってました。ひとつのツアーで必ず一度は観ています。そういえば佐野さんがインフルエンザに罹って延期になったときの神奈川県民ホールのチケットも買っていたんですよ(笑)。

─ライヴで特に印象に残っていることがありますか?

大森 ライヴで佐野さんがいつも「自由に歌ったり踊ったりして楽しんでください」って言ってくれるでしょう? 僕はあれが大好きなんですよ。実際、佐野さんのライヴではそれぞれのファンが自由に楽しんでいるし、僕もいつも自由に楽しませてもらっています。僕自身もプロレスを観に来てくれるお客さんに「自由に楽しんでください」と言いたいと思っているんです。いろいろなお客さんがいるし、なかには汚い野次を飛ばしたりするお客さんもいるけど、それも含めて「自由に楽しんでください」と僕は言いたい。

─最後に佐野元春へのメッセージを。

大森 夏のツアーと新しいアルバム、楽しみにしています。お忙しいだろうと思いますが、もしもお時間があったら、ぜひ僕の試合を観に来てください。
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