ハートランドからの手紙#133
掲載時:2001年9月
掲載場所:佐藤奈々子アルバム宣伝ブロシェット用テクスト
掲載タイトル:奈々子の新しいテクスチャーまたは台所の窓

 ここのところの奈々子の音楽表現は、何とも自然体だ。僕は彼女が(今はなき)コロンビア・レーベル時代の頃から知っているが、思いだしてみれば、彼女の音楽に向かう姿勢は昔から何も変わっていない。それは僕の表現を許してもらえるなら「kitchen drinker」ならぬ、「kitchen singer」だ。彼女はカメラを片手に世界中を旅して回って世界中の台所に立って、人生というおいしい料理を誰かにserveしたくって、そのついでに言葉を紡いだり、音楽を作ったりしているかのようだ。それはそれで何と僕を幸せにしてくれる風景だろう。ありがとう、奈々子。この音楽が開け放たれた台所の窓から外に向かって自由に解き放たれるのを、僕はゆっくり見たいと思っている。


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