ハートランドからの手紙#193
掲載時:2006年7月
掲載場所:佐野元春オフィシャル・ファンクラブ「mofa」ウェブサイト
掲載タイトル:「THE SINGLES」、「THE VIDEOS」発売に寄せて

暑中お見舞い2006

mofaメンバーのみなさん、こんにちは。
いつも僕の音楽の応援をありがとう。

先日、エピック・レーベル時代の作品をまとめた「THE SINGLES」、「THE VIDEOS」が出ました。さっそく手に取ってくれた方も多いと思います。

うれしかったのは、「ガラスのジェネレーション 2006」が、ホーボーキング・バンドの力を借りて新しい装いとなり、ファンのみなさんに披露できたことです。

2000年に出した「20周年アニバーサリー・エディション」でやり残した宿題に片をつけた、そんな気持ちです。

「THE SINGLES」では、レーベルからの要望がCD2枚組で、とのことだったので、全曲をそのまま収録するとCD2枚では収まりきらないのが悩みでした。

そこで今回は、ライブ、12インチ、スポークンワーズ作品を除いてまとめ、また何曲かでは、曲の印象を壊さない程度に短く編集しました。

「約束の橋」。オリジナルかリミックスか、迷いましたが、今回は、リバイバル・ヒットした「1992年リミックス・バージョン」を収録。これはこのシングルが今後プレスの予定がなく、入手不可能になるとのことなので選びました。

こうしてできあがった「THE SINGLES」は、僕の「シングル曲」への取り組みをファンのみなさんに一覧して見てもらえる、いい機会となったと思います。

また一方の「THE VIDEOS」。これは、全クリップをまとめた、ということで、いってみれば、ようやくの「Moto Clip Vol.2」ということになるでしょうか...。ファンのみなさんだけでなく、僕も気が遠くなりました。

中では、「TVアピアランス」。こうしたケースは初めてということでTV局との話し合いがタフでしたが、ファンにプレゼントしたい思いが強く粘りました。問題を越えて、理解をいただいたTV局に感謝。僕がみなさんに贈りたかったすべて、とはいかなかったのが残念ですが、時代が開くのをもう少し待ってください。

「THE SINGLES」、「THE VIDEOS」で、夏のひとときを楽んでください。

良い夏を。
またいづれ。


2006年7月
佐野元春


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