Moto's Wire INTERVIEW | File 08

葛山信吾 Portrait 葛山信吾

Interviewer : 吉原聖洋

  ─初めて佐野元春の音楽を聴いたのは?

葛山 NHKテレビで流れていた「ヤングブラッズ」です。1985年だったかな?

─1985年ですね。国際青年年のイメージ・ソングとしてNHKで流れていました。その頃、葛山さんは?

葛山 12〜13歳だから、小学校6年か、中一ですね。

─音楽の好きな少年だったんですか?

葛山 大好きでした。聴くのも好きだったけど、それ以上に歌うほうが好きだったかもしれません。家族全員でカラオケ、という家だったので(笑)。

─「ヤングブラッズ」の第一印象は如何でしたか?

葛山 それまで聴いていた日本の音楽とはまったく違う印象でした。日本語の遣い方はもちろん、メロディやサウンドも独特なものだと感じました。

─その後、初めてご自分で買ったレコードというのは?

葛山 「ストレンジ・デイズ」のシングル盤です。B面に「アンジェリーナ」のスロー・ヴァージョンが入っていました。「ストレンジ・デイズ」は大好きな曲のひとつです。カラオケでもよく歌いました(笑)。

─当時、佐野元春の音楽で特に魅力を感じたのはどんなところですか?

葛山 歌詞とあの歌い方ですね。特に歌詞のカタカナが印象に残るんです。歌詞が普通に聞こえてくるのではなくて、さまざまなカタカナがリズムに乗って飛び込んでくる感じ。それがとても気持ちいい。こんな人、初めてだな、と思いました。とにかく強烈な印象があったことを覚えています。

─特によく聴いたアルバムは?

葛山 ライヴ・アルバムです。タイトルを忘れてしまったのですが、「99ブルース」が大好きで、よく聴いていました。

─『ハートランド』ですね。1987年の横浜スタジアムのライヴを収録したアルバムです。実際にライヴをご覧になったことは?

葛山 それがないんですよ、残念ながら。ビデオなどで拝見すると、とてもエネルギッシュなライヴらしいので、ぜひ一度、実際に観てみたいと思っているのですが。

─では、来年のツアーにはぜひ(笑)。最近のお気に入りはありますか?

葛山 最近はずっとこのCD(『The 20th Anniversary Edition』)を聴いています。僕はアルバムを全部持っているわけでもないので、知らなかった曲もあるし、ニュー・アルバムを聴いているような、新鮮な気持ちで聴いています。

─佐野のファースト・アルバム『バック・トゥ・ザ・ストリート』のレコーディングにも参加しているヴェテラン・ミュージシャンの板倉雅一さんとのBRICKSというユニットでは音楽活動もしていらっしゃいますが、佐野の影響を感じることはありますか?

葛山 いろいろな意味で影響を受けているはずだと思いますが、それが自分のものになっているかどうかは自分ではよくわかりません。ただ、作詞しているときに「佐野さんみたいに書けたらなあ」と思うことはよくあります(笑)。

─いまもレコーディング中だそうですね。

葛山 ええ。BRICKSの3枚目のアルバムをレコーディングしています。急に決まったレコーディングなので、いろいろと大変だけど、やっぱり音楽は楽しいですね。

─最後に佐野元春へのメッセージをお願いします。

葛山 いつかどこかでお会いしたい、と思っています。出会うべき人とはいつかどこかで然るべきときに出会うことができる、と僕は信じているので、そのときを楽しみに待っています。
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