Napoleon Fish Tour


1989/11/05 横浜アリーナ(ONE'89)

LIVE#7

私にとってこのライブはイレギュラーなもので、前日の(?)朝刊の広告欄でこのイベントを知りその日の早朝に整理券を配布するとのことで並びに行ったことを覚えています。
確か世界のまだ無名なロックバンドが何組か集まって、様々な流儀による音楽を紹介するといった趣旨のライブだったと思います。入場料は無料な上、そこにハートランドもゲストで出演するというので友達も何人か誘って出向きました。
そこに出演した無名のバンドには申し訳ないのですが、今となっては彼らがどんなパフォーマンスをしたのか余りよく覚えてなく、私を含めてお客さんのほとんどが佐野さんのライブ目当てだったみたいで、彼らが熱心に演奏している間も、会場は今一つ盛り上がりを見せず、司会を務めていた”デーモン小暮”閣下もいらつき気味に「ただで見せてもらっているのだからもう少し声援を送るなりして盛り上がれよな!」とのコメントもでてしまう状況でした。               そしてハートランドの出番になり スタート!
それまでのステージはとても簡素なものだったのがハートランドのステージになると、いつものツアーのセットが舞台の袖からお祭りの山車のような感じでズルズルと出てきたのを覚えています。そして案の定、会場は大盛り上がり!この日演奏されたのがやはりナポレインフィッシュツアーのコンパクト版といったところで、「新しい航海」から「インディビジュアリスト」まで、30分ぐらいのステージだったと思います。前回見た横浜スタジアムの時よりもとてもシャキッとまとまった演奏に聞こえ、短い時間ながらものすごく密度の高いライブだったと記憶しています。
この時のライブでとても印象的だったのが、最後に出演者全員でビートルズの「ゲットバック」を演奏したのですが、その時佐野さんは舞台の左はじを陣取り、照れくさいのか帽子をスタッフにせがみ、スタッフがステージの前で歌っているデーモン小暮閣下たちと同様にもっと前に出て目立ってもらいたかったようだったけれども、佐野さんは頑固にも
「僕はここでいいんだよ」といった感じでそこからガンとして動かず、最後まではじっこで演奏に合わせてシェイクしていたのを見て、私はこの日、団体の中での佐野さんのスタンスの取り方と言うか、佐野さんの人柄がチラッとうかがえて、何となく嬉しい気分になったのを覚えています。

                      それでは、また.......
(らくガキ ) Sun, Sep 29 1996 16:46:43 JST