Jun.17.01 at Osaka Festival Hall


  6月17日、ツアー2日目の公演は、佐野元春にとって通算700回目のコンサートとなる。記念すべきこの日のライヴに参加できるファンはとても幸運だ。

 ほぼパーフェクトだとも思われた初日のショーだが、音響や照明などでチェックすべきポイントも幾つかはあった。それもこの2日目には見事にクリアされ、ショーはオープニングから前日以上に高いテンションで展開されていく。ライヴのベーシックなトーンは初日と変わらないものの、新たに数曲が差し替えられたこともあって、部分的には初日とは異なるニュアンスを大いに楽しめた。

 今夜はミュージシャンたちのインタープレイも前日以上に冴えている。それぞれのソロ・プレイのフレージングも初日とは微妙に変化し、それに敏感に反応して他のメンバーもプレイを変化させていく。佐野、kYON、佐橋、井上、古田、山本、メロディーのプレイが有機的に交わり、今ここにしかないグルーヴを生み出している。二度と訪れることのない一生に一度の夜。それが“Rock & Soul Review”の最大の醍醐味だ。

 アンコール終了後、通算700回目のコンサートを記念して、これまで応援してくれたファンへの感謝の気持ちを込めて、ステージの上の佐野とバンドからオーディエンスに向けて、デイジーの花束が投じられた。かぐわしい花の香りに包まれながら、今夜のライヴは終演を迎えた。

 終演後、H.K.B.のメンバーの食事会に同席させてもらい、素晴らしかったコンサートの心地よい余韻に浸りながら、地元の食通KYONの蘊蓄付きで関西の美味を堪能する。その後の二次会ではスペイン産ワイン4本を余裕で空けながら、素晴らしいレコードを聴き、そして音楽の話を楽しむ。これもまた、もうひとつの至福の時間だ。

 
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