Jun.24.01.at Zepp Sendai


  うだるほど暑かった大阪に続いて、今日の仙台も快晴。どうやらこのツアーは天候にも恵まれているようだ。ライヴハウスよりもむしろ海水浴に行きたくなるような陽気だが、仙台駅に到着したミュージシャンたちはZEPP仙台に直行。前日に仙台入りしていた棟梁と合流し、休む間もなくリハーサルが始まる。

 佐野とH.K.B.のライヴハウスでのギグは、1999年3月13日の“Driving For 21st Monkeys”以来。しかも今回は“Rock & Soul Review”の“Extra”であり、ファンの期待も大きい。いったいどんなギグになるのだろうか。

 結論から先に書いてしまえば、今夜のギグは僕らの予想を大きく上まわるものだった。インティメイトなアコースティック・セッションではない。ダンサブルなダンスホール・セッションでもない。“Rock & Soul Review”のベーシックなトーンは大阪公演とあまり変わらない。にもかかわらず、それはライヴハウスならではのスペシャルなギグだった。

 ひと言でやや暴力的に表現させてもらえば、今夜はH.K.B.の演奏そのものが明らかにライヴハウス仕様だった。キーワードは“フリークアウト”。それぞれのソロ・パートはよりフリーキーに逸脱し、そこまで行ったら引き返せなくなるかもしれないと思わせる限界寸前のアクロバティックなプレイが目立ち、それがH.K.B.のバンド・アンサンブルをさらにスリリングなものにしていた。

そして、今夜の白眉はスポークン・ワーズ・セッション。“Summer of 2000”でもリーディングされた「冗談の探究」のゴージャスなH.K.B.ヴァージョンだ。モダン・ジャズとラーガ・ロックとヒップホップを錬金術で融合したかのような、幻惑的なサウンドがオーディエンスをトリップへと誘う。

 アンコールでのオーディエンスの熱狂も大阪公演を凌ぐほどホットだった。仙台名物「サーノ・チャチャチャ」コールも飛び出し、ステージの上の佐野が困惑するほど今夜の仙台は熱かった。それにしても、アンコールのみで40分間というのは、ひょっとしたら新記録ではないだろうか?

 終演後はメンバー、スタッフ合同の打ち上げで盛り上がり、棟梁をはじめ、ほとんどのメンバーが二次会へと移動。60〜70年代のロックの名盤を聴きながら楽しく歓談した。その後、さらに酒チーム、ラーメン・チーム、麻雀チームに分かれて、それぞれに三次会へと突入。誰がどのチームに参加したのか?それはヴューワーの皆さんのご想像にお任せするが、酒チームに混ぜてもらった筆者がホテルに辿り着いたのは午前3時45分。仙台の夜空からは大粒の雨が落ちてきた。

 
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