境界線 アートワーク

『境界線』ライナーノーツ
2015年4月10日 DaisyMusic

 「三ヶ月連続シングルリリース、毎月1曲、ファンに新曲を届けたい」。今年2015年、デビュー35周年を迎えた佐野元春。先日、東京恵比寿リキッド・ルームで、35周年のキック・オフ・パーティーがおこなわれた。その場で本人から告げられたのは今年の活動内容について。なかでも注目は、シングル曲を多くリリースしたいとの発言。

 その発言どおり、今年に入って3月にはシングル曲「君がいなくちゃ」がリリースされ、iTunes ロック・チャートでNO.1を獲得。翌月4月には、早くも第二弾となる「境界線」のリリースとなった。

 さらに、5月には第三弾のリリースが予定されており、この勢いは止まらない。活動35周年を迎えて、ファンへの感謝を込めた意欲的なアクションだ。

 佐野元春の新曲「境界線」は、読売新聞社からの要請を受けて詞曲を制作。今年創刊140周年を迎えた読売新聞社のドキュメンタリーCMのテ−マソングとして採用された。CMのほか、完全版の動画もウェブで公開された。

 このCMは、仕事と向き合う記者らの素の表情を追いかけ、社会部デスクやカメラマンのほか、新聞を届ける販売店の従業員が出演した内容。新曲「境界線」は、そうしたひとびとに思いを寄せた曲となっている。

 新曲「境界線」は、7月に発表を控えた新作アルバムを期待させるに十分な楽曲だ。演奏はザ・コヨーテ・バンド。佐野元春80年代のヒット曲である「ヤングブラッズ」を思い起こすポップなソウルナンバーだ。

 現在、佐野とバンドは、スタジオで新作アルバムのためのレコーディングに取り組んでいる。佐野いわく、『コヨーテ』『Zooey』のサウンドを発展的に継いだキャリア最高のアルバムになるだろう、とのこと。新作アルバムの発表は7月に予定されている。

 新作アルバムに先がけて、佐野元春 & ザ・コヨーテバンドの新曲『境界線』。この夏、全国中に響かせたい曲の完成です。お楽しみください。

【Go URL > 読売新聞ドキュメンタリームービー完全版


【新曲「境界線」の発表にあたって佐野元春からのコメント】

世界はさまざまな境界線によって区切られている。
そして境界線はさまざまな都合によって区切られている。

国と国、男と女、右と左、新と旧、貧と富。

今、新しい時代の扉を開くときが来ている。
ひとりひとりが勇気ある越境者となるときが来ている。

理由はただひとつ。
そこに「真実を待っている君がいる」から。

この唄を、すべてのジャーナリストに捧げたいと思います。


2015年4月 佐野元春

佐野元春 & THE COYOTE BAND
佐野元春 &
THE COYOTE BAND
Vocal & Guitar : 佐野元春
Guitars : 深沼元昭
Guitars : 藤田 顕
Keyboards : 渡辺シュンスケ
Drums : 小松シゲル
Bass : 高桑 圭

プロダクション・クレジット

  • Produced by Moto 'Lion' Sano
  • Co-produced by 大井 'スパム' 洋輔
  • Recorded & Mixed by 渡辺省二郎
  • Mastering Engineer : 前田康二
  • Production Management:大本和典
  • 2015 © M's Factory Music Publishers

境界線

words & music: motoharu sano

この決意はどこへと
向かっているんだろう
自分でもわからないくらいだ

どんなオチがついても
選んだ道に花を飾って
明日、境界線を越えていこう

君がそこに待っている
君がそこでほほえんでいる
いつかたどり着けるまで
いつもここで夢見てる

感じたままのど真ん中を
くぐり抜けてゆく
これ以上、待っていても無駄だろう

風に導かれるまま
どこまでも自由に
明日、境界線を越えていこう
君がそこに待っている

真実を知るたびに
生まれた意味を探るたびに
何か 少しづつ失くしてゆく

知っている事のすべて
夢見る力のすべてを使って
明日、境界線を越えていこう

壊れかけたきずなを元に戻して
運命のせいにはできない

いつかたどり着けるまで
夏の虹を追いかけて
見知らぬ夜が明けるまで
いつもここで夢見てる

感じたままのど真ん中を
くぐり抜けてゆく
これ以上、待っていても無駄だろう

どこまでいけるんだろう
どれくらい儚く抱きしめて
どれくらい許してしまうんだろう
君がそこに待っている