06 | Feb.07.2001

After Midnight


 今日はスカパラ・ホーンズによるブラス・セクションのレコーディングからスタート。レコーディングの予定のない古田と井上はいないけれど、スカパラ・ホーンズの4人がやって来たから、スタジオの中は前日にも増して賑やかになる。真剣な表情と屈託のない笑顔を交互に繰り返しながらスカパラ・ホーンズのレコーディングは進行する。

 ブラス・セクションのレコーディング中でも佐野はほとんどじっとしていない。ミキシング・ルームで指揮者を演じたり、スピーカー内蔵のミニチュア・ギターを弾きまくったり、絶えず動いている。

 ブラス・セクションが加わったとき、佐野の曲はさらに輝きを増す。「Free」と「Live On」の場合も例外ではない。その輝きは最もパワフルな佐野元春クラシックスにも匹敵する。

 その後はKYONのハモンド・オルガンと佐橋のエレクトリック・ギターのレコーディング。佐野とKYONはハモンドの音色とフレージングに時間をかける。佐橋も加わり、最高のサウンドを求めて、リハーサルを繰り返す。佐橋のギター・ソロをレコーディングする頃にはもう真夜中を過ぎていた。すべての作業が終わったのは午前4時。

 佐野とH.K.B.の創造力には限界がないかのように思える。スカパラ・ホーンズも含めて、ベストを求めるミュージシャンたちは皆、求道的なまでに貪欲だ。ただし誰もが決してシリアスになり過ぎることはない。彼らは皆、とても陽気だ。そして、その態度こそが素晴らしい音楽を生む。キャラヴァンは今日も順調に旅を続けている。



Moto Said...



 


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