![]() |
07 | アートボックス「Words in Motion」 | 2001-2002 |
本作は2001年9月21〜22日、鎌倉芸術館で開催されたスポークンワーズ・ライブ「In Motion 2001」のライブCDをパッケージ化するにあたって企画されたものである。通常の音楽作品ではない、スポークンワーズ活動の文脈の中から生まれたアート作品であり、佐野から発せられたワード、サウンド、グラフィック、ヴィジュアルが複数のアートピースにまとめられ、ひとつのボックスに収められた、かつての『Electric Garden』を彷彿させる内容となっている。
洋書や芸術書とほぼ同じ大きさのアートボックスには、以下のアートピースが完璧な形で調和して収録されている。
「In Motion 2001」2001年9月21〜22日のスポークンワーズ・ライブの模様を収めたCD。
「光について」 佐野の手による絵画。リキテックスで描かれ、本人の署名と通し番号が付いている。
「Book of Poetry Graphic」ポエトリーブック。佐野の詩や言葉がタイポグラフィカルに踊る、読み応え、見応えのある冊子だ。
「Wisdom Cards」元春ナンバーの詩の一節が書かれた126枚のカード集。
「Travel Book」購入者が旅先でのインスピレーションを書き記すことを目的とした経線付きのノート。
「Graphic Book」鎌倉でのスポークンワーズ・ライブ、ROCK'IN JAPAN FESでのThe Hobo King Bandとの演奏シーンを収めた未発表フォトブック。
「Flip Book」パラパラ漫画の要領でページを素早くめくると、「やぁ、元気かい?」「やぁ、ひさしぶり!」「どうしたんだい?」の言葉が動き回るというアートブック。
「Texture Book」木や石など自然界のさまざまなテクスチャーをデジタル加工処理したアートブック。撮影からコンピュータ処理まで、すべて佐野の手によって完成されたアート作品。
「Playing Card Kit」アイロン・プリント、スライダー、ポスターなど、「Book of Poetry Graphic」をより楽しむためのペーパー・クラフト。
アートディレクションは、アルバム『カフェ・ボヘミア』や雑誌『THIS』からの付き合いである駿東宏が担当。また、Moto's Web Serverのアートディレクターである小山雅嗣も全面参加している。2001年12月にMWSストアを通して限定生産販売され、後に全国のCDメガストア系店舗でも取り扱われた。
(今井健史)
Next Column![]() |
このテキストは著作者本人にあります。掲載転載の際はwebmasterまでご連絡ください。