01.Jul.01.at Shibuya kokaido hall
誰が晴れ男(あるいは晴れ女)なのか知らないが、晴天はともかく、ここまで気温を上げる必要があるのだろうか。今日の最高気温は36℃。気温じゃなくて体温だよな、これは。
東京公演にはいつも独特の緊張感がある。だが、今日の渋谷公会堂ホールではそれはあまり感じられない。ツアー・クルーは皆、それぞれに機敏な動きで自分たちの役割をこなしている。東京公演の重要性は誰もがよくわかっている。プレッシャーはたしかにある。けれども、このチームなら絶対に勝てる、という自負が彼らに勇気を与えている。

開場前のリハーサルでも緊張感は特に感じられなかった。ただ、佐野とH.K.B.のテンションは徐々に上がってきているように思われた。そして、それはオープニング・ナンバーでの佐野の腕を突き上げるアクションにも現われている。
今夜の演奏は見事にコントロールされたものだった。ただし、それはZEPP仙台での逸脱したプレイをも採り入れたパフォーマンスであり、大阪2daysでの演奏とは明らかに異なっている。ライヴハウスでの意欲的な実験の成果がそこにはあり、それが彼らのパフォーマンスをよりタフに進化させていた。
佐野とH.K.B.のギグはパッケージ・ショーではない。ツアー前のリハーサルでほぼすべてが決まってしまっているパッケージ・ショーではない。だからこそ彼らのプレイはギグのたびに自由に変化し、そのパフォーマンスは常に進化し続ける。明日、何が起こるのか、それは誰にもわからない。
今夜はあの曲がセットリストから外れた。“Rock & Soul Review”では初めてのことだ。佐野が何かを考えていることは間違いない。しかし、彼がいったい何を考えているのか、それはきっとこのツアーが終わるまではわからない。
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