04 | Feb.05.2001 In The Groove
今日は「Free」という仮タイトルで呼ばれている曲のベーシック・トラックをレコーディングする。1月末のリハーサル・スタジオではまだ未完成だった歌詞がいつのまにか完成している。 いつも佐野元春に驚かされることのひとつに、メロディ、ビート、そして歌詞の絶妙のコンビネーションがある。歌詞が未完成の段階ではあらゆる可能性があり得るように感じられる曲でも、佐野が一旦歌詞を書き上げれば、それ以外には選択の余地がないと思える。メロディやビートがあらかじめ秘めている言葉を引き出す彼の能力はまさに超人的だ。
ミスのないテイクが最良のテイクとは限らない。佐野とH.K.B.はミスのない正確な演奏よりもバンド・サウンドのグルーヴを優先する。「Free」の場合も例外ではない。最も勢いのあるハード・ロッキンなテイクが採用された。ミュージシャンたちの陽気な笑い声がレコーディングされているテイク。こいつは強力だ。
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