02 | Feb.20.2001

Wild Horses


 今日も「NGA」のセッションが続いている。変拍子とシンコペーションを多用した「NGA」のリズムはダンス・ミュージックにしては複雑すぎるだろうが、佐野は「踊れなきゃいけないんだ」と呟きながらリズム・アレンジを修正する。といっても佐野とH.K.B.はリズムを単純化しているわけではなく、複雑なままで踊れるように修正している。


 「NGA」は、H.K.B.でなければ演奏することができないのではないかと思われるほどの難曲だ。言ってみれば、暴れ馬のような曲。手練れのカウボーイが揃っているH.K.B.のメンバーでさえ一瞬でも気を抜いたら振り落とされてしまう。それだけに巧く乗りこなしたときの感動は大きい。ただし、うまく乗りこなせばそれだけでいい、というわけでもない。ここが難しいところだ。「うまくやれ。でも、うまくやり過ぎるな」という佐野の名言を思い出す。

 

 ようやく全体像が見え始めた「NGA」の長いセッションを終えた後、佐野とH.K.B.は「Tenderness」という仮タイトルで呼ばれている曲をセッションする。「Tenderness」はゴスペル調のミディアム・バラッド。これはシンプルだからこそ難しい曲だ。佐野のヴォーカルがバンドを先導する。というよりもむしろ「煽動する」と表記すべきかもしれない。これもまたパワフルな新曲だ。

 




Moto Said...



 

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