« '80年代 元春レイディオショーの収録風景 | メイン

映画「No Damage」('83) の16mmフィルムがついに発掘!

今回のスペシャルボックスでの発掘作業が続く中、最大のニュースが舞い込んできた。

それは、1983年に製作された映画「No Damage」の一部始終が収められた16mmフィルムが発見されたのだ。この「No Damage」は、'82〜'83年のツアー「Rock'n Roll Night」ツアーの追加公演として開催された「Rock'n Roll Night Special」の'83年2月11日の大阪フェスティバルホールから3月18日の中野サンプラザまでを収めたライブ・ドキュメント映画である。当時、このフィルムは全国のコンサートホールを巡った後に所在がわからなくなっていたのだが、丹念な発掘作業の中、ついに見つかった。

1980年中盤からは民生用ビデオカメラが普及したことで、その後は多くの映像資料が残されたが、1983年当時の撮影は映画製作と同様の16mmフィルムで行なわれた。7台ものカメラで撮影されたフィルムは、すべて見続けると3日間は要するほどの膨大な量。これを70分の作品に編集し、吉野金次氏がミックスを手がけたサウンドが定着された、非常に貴重なフィルムである。

こうして完成したフィルムは当時では珍しいフィルム・コンサートの形式で、'83年7月18日中野サンプラザを皮切りに全国各地のホールで上映された。その後、各レコード会社はビデオ機材の普及に合わせて、ミュージック・ビデオやライブビデオを用いたビデオ・コンサートを数多く行う事になる。

'映画「No Damage」※写真をクリックすると拡大表示されます

さて、この「No Damage」は、全国を熱狂に巻き込んだ「Rock'n Roll Night」ツアーのライブシーン(一部はDVD「TRUTH」にも収録)をメインに、元春が扮するジョン・レノンとヨーコの「ベッド・イン」インタビューのパロディや「グッドバイからはじめよう」のTVスポット収録風景などが収められている。このシーンは、当時このフィルム・コンサートに参加したファンしか観たことがないだろう。今回、どのような形でこの作品が収録されるか、とても楽しみだ。

最後に、もうひとつの発掘されたアイテムを。

'映画「No Damage」のメッセージカード※写真をクリックすると拡大表示されます

このカードは、先述の「No Damage」のフィルム・コンサート会場で配布されたメッセージ・カードである。映画公開時には既にニューヨークに旅立ち、日本にはいなかった元春が、直筆のカードでファンに近況を知らせる内容となっている。

18世紀のイギリスの哲学者、ジョゼフ・プリーストリーの切手にサングラスを掛けさせ「I'm just a R&R Prisoner」と書かれた落書きが、いかにも元春らしいユーモアを感じさせる。

ちょうどこの1983年春は、4月21日に発売された同名のベスト・アルバムが、オリコンのアルバムチャート1位を獲得していた。

トラックバック

このエントリーのトラックバックURL:
http://www.moto.co.jp/mt/mt-tb.cgi/60

コメントを投稿

(いままで、ここでコメントしたことがないときは、コメントを表示する前にこのブログのオーナーの承認が必要になることがあります。承認されるまではコメントは表示されません。そのときはしばらく待ってください。)